1.一級建築士
建築設計に携わることのできる「建築士」には、3種類の資格があります。一級建築士と二級建築士と木造建築士です。この違いを簡単に言うと、一級建築士>二級建築士>木造建築士の順に、設計(および監理)のできる建築規模や建物用途の範囲が広くなっています。二級建築士や木造建築士には設計できる範囲に制限が課せられますが、一級建築士であれば設計(および監理)できる建物の制限はありません。したがって、一級建築士は建築業界に携わるほとんどの人の目標資格になっています。
建築デザイン学科では、この一級建築士の受験資格を得るためのカリキュラムを用意しています。所定の科目を修得すると、一級建築士は2年間の実務経験を経たのちに、また二級建築士・木造建築士は卒業と同時に受験資格が与えられます。
2.履修モデル
まず、必修科目、選択必修科目を履修登録します。その際、一級・二級・木造建築士試験指定科目表にしたがって、一級建築士の受験資格が得られるように、履修計画を立ててください。続いて卒業に必要な選択科目を選択し、履修登録をしてください。
建築デザイン学科は、一級建築士が目標資格ですが、インテリアプランナーや商業施設士などの関連した資格もあります。これらの資格に関連する科目も積極的に履修するようにしてください。
一級・二級・木造建築士試験指定科目表 2015年(平成27年)度以降入学生
一級建築士、二級・木造建築士の指定科目は、下表のとおりです。表の下に記載する①~⑩の単位数が、各建築士受験資格に必要な条件です。
指定科目の分類 | 必選別 | 単位 | 科目名 | 1年 | 2年 | 3年 | 4年 | |
① | 建築設計製図 | 必修 | 2 | 基礎デザイン2 | ◎ | |||
必修 | 4 | 設計製図1 | ◎ | |||||
必修 | 4 | 設計製図2 | ◎ | |||||
選択 | 4 | 設計製図3 | ○ | |||||
選択 | 4 | 設計製図4 | ○ | |||||
② | 建築計画 | 必修 | 2 | 建築計画 | ◎ | |||
必修 | 2 | 日本の建築 | ◎ | |||||
必修 | 2 | 設計方法論 | ◎ | |||||
選択 | 2 | 住居論 | ○ | |||||
選択 | 2 | 住居史 | ○ | |||||
選択 | 2 | 西洋の建築 | ○ | |||||
選択 | 2 | 建築景観論 | ○ | |||||
選択 | 2 | アジアの建築 | ○ | |||||
③ | 建築環境工学 | 選択 | 2 | 建築と環境 | ○ | |||
選択 | 2 | 音環境 | ○ | |||||
選択 | 2 | 光環境 | ○ | |||||
④ | 建築設備 | 選択 | 2 | 建築設備1 | ○ | |||
選択 | 2 | 建築設備2 | ○ | |||||
選択 | 2 | 建築環境論 | ○ | |||||
⑤ | 構造力学 | 選択 | 2 | 構造力学1 | ○ | |||
選択 | 2 | 構造力学演習1 | ○ | |||||
選択 | 2 | 構造力学2 | ○ | |||||
選択 | 2 | 構造力学演習2 | ○ | |||||
選択 | 2 | 構造力学3 | ○ | |||||
⑥ | 建築一般構造 | 必修 | 2 | 建築構造 | ◎ | |||
選択 | 2 | 建築構造デザイン | ○ | |||||
選択 | 2 | 建築構造論 | ○ | |||||
⑦ | 建築材料 | 必修 | 2 | 建築材料 | ◎ | |||
⑧ | 建築生産 | 必修 | 2 | 建築施工法 | ◎ | |||
⑨ | 建築法規 | 必修 | 2 | 建築法規 | ◎ | |||
⑩ | その他 | 選択 | 2 | 住宅衛生 | ○ | |||
選択 | 2 | インテリアデザイン1 | ○ | |||||
選択 | 4 | CAD3 | ○ | |||||
選択 | 4 | CAD4 | ○ | |||||
選択 | 2 | インテリアデザイン2 | ○ | |||||
選択 | 2 | 都市防災 | ○ | |||||
選択 | 2 | 都市環境 | ○ | |||||
選択 | 2 | 建築文化論 | ○ |
◎ 必修科目
○ 選択必修・選択科目
一級建築士指定科目
①=7単位以上
②=7単位以上
③=2単位以上
④=2単位以上
⑤=4単位以上
⑥=3単位以上
⑦=2単位以上
⑧=2単位以上
⑨=1単位以上
①~⑩計=60単位以上
二級・木造建築士指定科目
①=5単位以上
②~④=7単位以上
⑤~⑦=6単位以上
⑧=1単位以上
⑨=1単位以上
①~⑩計=40単位以上