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武蔵野大学 履修要覧
Course Guide 2020

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環境システム学科

Department of Environmental Systems Sciences

ディプロマ・ポリシー Diploma Policy

【ディプロマ・ポリシー概要・育成する人材の方針】
持続可能な社会構築に向けて、環境科学の専門能力、幅広い環境関連分野の知識を身につけ、システム思考をもって主体的に社会参画し、社会を啓発する意欲を持っている人材を育成します。
具体的には、技術を追求し具体的構想を実現するスペシャリストと、多面的な問題を立体的にとらえ、評価・分析するジェネラリストを育成します。社会に対して問題提起すると同時に、その解決策を具体的な形として提案・実現できる環境人材を育てます。
環境システム学科の特徴を示す6つのキーワード【文理融合カリキュラム】【システム思考】【環境マネジメント】【社会を啓発する】【主体的な学び】【学びの共同体】があります。詳細については次頁を確認してください。

知識・専門性【学びの基礎力を基盤とした専門能力】
自ら教養・基礎学力を修得し、自立的・主体的に学ぶことができる【教養・基礎学力】
環境科学の専門能力、幅広い環境関連分野の知識を身につけている【専門能力】
専門分野の枠を超えた知の融合が実践できる【学際的専門能力】

関心・態度・人格【他者と自己を理解し、自発的に踏み出す力】
自らグローカルな視野で環境システムに関する諸問題を発見することができる【課題発見力】
持続可能な社会構築に向けて、主体的に社会参画し、一般社会を啓発できる【主体性・実行力】
企業・自治体・NPOの現場を知ることで、社会で活躍するための柔軟性とストレス耐性を身につけている【柔軟性・ストレスコントロール力】

思考・判断【課題を多角的に捉え、創造的に考える力】
自ら環境科学などの専門能力を身につけ環境システムを論理的に分析できる【情報分析力・論理的思考力】
問題に対して多角的な思考、判断を行うことができる【判断力】
答えのない問題に対し、多様な人々との協働を通して革新的な発想を生み出し、大きなビジョンを描き、新たな価値を創造することができる【課題解決力・創造的思考力】

実践的スキル・表現【多様な人々のなかで、自らの考えを表現・発信する力】
日本語および英語を用い、的確に読み、書き、聞き、他者に伝えることができる【コミュニケーション力】
自らの考えを明確かつ論理的に組み立て、文書や、図解等を用いて論文や報告書にまとめて発表することができる【表現力】
自ら対話を通じて他者と協力し、持続可能な社会の実現のために方向性を示し実行できる【傾聴力・チームワーク・リーダーシップ】

カリキュラム情報 Curriculum Information

環境システム学科の特徴を示す6つのキーワード 

文理融合カリキュラム
環境問題を思い浮かべてください。科学的な側面だけでなく、政治、経済、哲学など、様々な側面から環境をとらえなければ理解することも問題解決も望むべくもありません。
環境システム学科では、文理融合のカリキュラムを採用しています。理科系、文科系といった固定概念から脱却し、専門的な学問領域の枠を超えた知の融合を実践することで持続可能な未来の創造を使命とする人材を育成します。

システム思考
システム思考とは「システム」という概念を用いて、対象全体を統一的、または包括的にとらえる思考法です。例えば、ある働きや活動を示すものが、一群の構成要素を内包し、互いに依存・作用し合い、連携して機能を果たすことで、秩序ある集合体となるのがシステムです。その内部構造や機構から一部を取り出しても全体を理解することができません。個々の構成要素ではなく、その全体の関連性に注目する。この思考様式がシステム思考です。
環境システム学科では、理論と実践の両面からシステム全体の構造からとらえ直し、持続可能な未来を創造する力を身につけてもらいます。

環境マネジメント
環境マネジメントとは、企業やその他の活動団体の主たる活動や付随する活動で、環境への負荷をできるだけ下げるための運営上のさまざまな仕組みをつくり、改良を重ねることで効果を高めるやり方をいいます。その活動はみせかけやまやかしの「エコ」ではなく、真に効力があるかといった質の吟味や、その活動に多くの人たちが参画でき継続して行える、すなわち量を確保できるように改良を重ねていく必要があるのです。そのためには、「問題発掘」、「事前調査」、「ディスカッション」を経て「企画提案」し、実際に「実行」してみる、そして得られた結果をまとめて「報告」し、「評価」を受け、「見直し」をして「再挑戦」といったプロセスが欠かせません。机上の知識ではない実践的な解析力、環境マインドを持った常に前向きの行動力を伴う環境マネジメント能力を育みます。

社会を啓発する
「社会を啓発する」とは、広義での環境教育や「持続可能な開発のための教育(ESD※)」を指しています。持続可能な社会を創造する基盤である「教育」の担い手を育成するために、体験型教育手法や協同学習理論を応用した「自然環境教育演習」等の実践的な授業科目を用意。狭義の環境教育の場に留まることなく、企業等のCSR活動、科学ミュージアムなど様々なフィールドで熱き環境マインドで人々を啓発する人材を育成します。学校教育における環境教育・ESDの推進者を育てるべく、高等学校・中学校教諭一種免許状(理科)が取得できるカリキュラムを用意。数多くの卒業生が、環境学を強みとする理科教員として全国の学校現場で活躍しています。
※ ESD: Education for Sustainable Development

主体的な学び(アクティブ・ラーニング)
環境システム学科は自由闊達な学科風土を特徴としており、学生は自主自律の精神にあふれているといわれています。この学科風土を醸成する源泉は、「環境プロジェクト」と「総合研究」です。環境プロジェクトは、「問題解決型授業PBL:Problem Based Learning or Project Based Learning」や「アクティブ・ラーニング(主体的な学習)」等の先進教育手法を取り入れた授業計画となっており、環境学の学びは自主的な活動が基礎になることを体験し、さらに環境活動の実践と専門知識の水準向上や地域社会における環境課題の発見法や解決法を身につけることをめざしています。総合研究は、学生の自主的な学修活動を大いに推奨し、成果が上がった場合には単位として認める制度です。
このような学科風土で育った環境システム学科の卒業生は、将来予想が困難な時代においても、主体的に生涯学び続け、どんな環境においても“答えのない問題”に最善解を導くことができる能力を、多彩な分野で活躍することが大いに期待されます。

学びの共同体
環境システム学科には近隣の小中学校、科学ミュージアム、民間企業のCSR部門、地方自治体、NPOなどから環境活動のコラボレーションの依頼が多数寄せられています。生きた環境学を学ぶ絶好の機会ととらえて、それらのオファーを積極的に進めることを学科のポリシーとしています。多様なセクターと協働で推進する環境行動の実践を通して、在学する学生だけが学び成長するのではなく、教員も学び、地域コミュニティ、連携先企業、NPOも共に学び成長する「学びの共同体」があります。